犬の風邪の症状は?人間にうつるの?
「えー!?犬も風邪、引くの??」
愛犬が咳やくしゃみをしていたり、
体温が高くだるそうにしていたり、急に食欲がなくなったり…
いつもと違う様子でいると、どうしたのかな?と心配になりますよね。
雪も降り積もるこの季節。
人間の間ではインフルエンザが流行っていますが、
犬の場合はどうなんでしょうか?
風邪?インフルエンザ?
人間から犬へ、犬から人間へうつったりするの?
今回は、そんな素朴な疑問とともに
愛犬が風邪かな?と思った時に気になる症状をまとめてみました!
犬の風邪の症状と対策や治療は?
実は、犬の病気の種類の中に「風邪」はありません。
犬は体内でビタミンを生成することができるので、
風邪のような症状でも人間で言う風邪ではなく別の病名が存在します。
ビタミンを生成できるって、なんて羨ましいんでしょう!ヽ(;▽;)ノ
ウイルスや細菌などの感染によって鼻やのどに
炎症が起こったり寒くなると体力や免疫力が低下し、
風邪のような症状を起こしている場合には
ただの風邪と思って安易に考えていると、
後に重病につながる恐れがあります。
犬が人の風邪によく似た症状を訴えている時に、
考えられる主な病名を症状毎にまとめてみました。
●咳
ケンネルコフ(伝染性気管支炎)、犬ジステンパー、
フィラリア症、気管虚脱、肺炎など
<治療方法>
ケンネルコフは、抗生物質や鎮咳薬で症状を和らげます。
また、小動物専用の飼養環境浄化剤などで
ケンネルコフウイルスを除菌することも効果的です。
1日数回スプレーしたり、薄めたものを加湿器に入れて
お部屋全体を除菌しましょう。
多頭飼育の場合、1頭が感染すると瞬く間に伝染する
可能性があるので他のワンちゃんとは隔離してください。
<予防対策>
予防には、ワクチン接種が有効です。
ワクチン未接種の犬や咳をしている犬との接触は避けましょう。
ケンネルコフの記録動画。
一概に咳と言っても、軽度のものから重度のものまで様々です。
重大な心臓病などの可能性も考えられますので、
苦しそうにしている場合は早めに動物病院で診察をしましょう。
●くしゃみ、鼻水
クリプトコッカス症、鼻炎、副鼻腔炎、肺炎、喉頭炎、
鼻粘膜腫瘍、アレルギーなど
<治療方法>
クリプトコッカス症は体力や免疫力が落ちている時に
空気中のクリプトコッカスというカビを、
鼻や口から吸い込むことで感染します。
カビに対する抗生剤や、感染した部位毎の症状緩和を目的とした
対症療法が一般的です。
完治するまでに3ヶ月~1年という長い期間を
要することも少なくありません。
<予防対策>
クリプトコッカスは、鳥の糞や腐った植物の中で増殖します。
鳥を飼っている方や、ベランダによく鳥が集まる家庭では
注意が必要です。
また、散歩中もハトがたくさんいる場所、土壌や空気が
汚染されているような場所には近づかないよう気をつけて下さい。
●発熱、嘔吐
犬ジステンパー、ケンネルコフ(伝染性気管支炎)、
肺水腫、肺炎など
<治療方法>
犬ジステンパーウイルスは、感染している犬の鼻水、
唾液、尿などに接触したり、咳やくしゃみで空中に
飛散したウイルスを吸いこんで感染します。
ワクチンを接種していない場合や、高齢や他の病気で免疫力が
低下している場合に発症することが多いようです。
犬ジステンパーウイルス自体に有効な治療薬はないので、
治療は点滴や抗生剤投与などによる支持療法や
対症療法が中心となります。
<予防対策>
犬ジステンパーの予防は、適切な時期・回数のワクチンを
接種することが大切です。
また、他の健康な犬への感染を予防するため入院・隔離され、
抗生物質などの薬で二次感染を防ぎます。
犬の風邪は人間にうつるの?
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人の風邪の原因は、無数の細菌やウイルスにより
呼吸器などに起こる軽い疾患のことを言いますが、
犬はこれらの細菌やウイルスで症状を起こすことはなく、
特定のウイルスや病気が原因となって発症します。
それぞれ症状を起こすウイルスの種類が違うので
人から犬へ、犬から人へ、お互いにうつしたり
うつされたりすることは基本的にありません。
ただ、風邪は双方感染しませんが人にも犬にも
感染する人畜共通感染症という病気もあるので、
風邪をひいている時や体調が優れないなど、
抵抗力が落ちている時には過度の接触は控えた方が良いでしょう。
ウイルスは湿度に弱いので特に空気が乾燥しやすい
冬には、人にも犬にも加湿が重要です。
スチーム式加湿器などで部屋を加湿して、雑菌を死滅させながら
空気中にあるウイルスやホコリが舞い上がらないので、
呼吸器から吸い込む事が避けられ、ウイルス感染も減少できます。
加湿器がなければ、室内に洗濯物や濡らしたタオルなど干すだけで
かなり違いますので、ぜひ試してみて下さい。
まとめ
ワクチンで予防できる病気もありますが、
愛犬がしきりに咳や鼻水など風邪のような症状を訴えている場合には、
心臓や肺の病気、重篤なウイルス感染症の可能性もあります。
特に空気が乾燥している冬は、健康な犬でも粘膜が弱くなり
呼吸器疾患をおこしウイルス感染しやすくなります。
人と同じ感覚で「暖かい場所で、安静にさせれば治るだろう・・・」
などと油断せずに、早めに動物病院で診てもらい適切な治療を
行うようにしましょう。


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