犬のクッシング症候群の主な症状とは?
みなさんは“クッシング症候群”という言葉を聞いたことがありますか?
もしかしたらあまり聞きなれない言葉かもしれませんが、
犬を飼っている人にはぜひ知っておいてもらいたい病気です。
名前を聞いてもどんな病気なのか、
どこの病気なのか想像すらしにくいですが(汗)、
とても重要な病気なので
ぜひここで病気について知識をつけていってくださいね(^^)
ではまずクッシング症候群とはどんな病気なのかをみていきましょう!
クッシング症候群とはどんな病気?
Originaled update by : Taro the Shiba Inu
クッシング症候群とは、副腎皮質機能亢進症ともいいます。
この病気は副腎皮質から分泌される
コルチゾールというホルモンが過剰になることで
さまざまな体の異常をきたします。
人ではあまり聞きなれない病気かもしれませんが、
犬ではさほど珍しい病気ではありません。
また、クッシング症候群の原因は大きく分けて二つあり、
脳下垂体(副腎からホルモンを出させるホルモンを分泌する)や副腎の腫瘍によるもの
副腎皮質ホルモン薬を長期にわたって、あるいは過剰に投与したことによるもの
があります。
二つとも結果的にコルチゾールが過剰になるため
症状はほとんど変わりありませんが、
治療法が大きく異なってきます。
早速治療法を!といきたいところですが、
まずは症状から見ていきましょう!
犬のクッシング症候群の症状とは?
クッシング症候群になると
水をガバガバ飲んで薄いおしっこをたくさんする
やたら食べたがる
色素沈着、石灰沈着、感染症、左右対称性の脱毛、菲薄化(皮膚が薄くなる)など
内臓脂肪の増加、肝臓の腫大、骨格筋の委縮などからお腹が膨れたようになる
などの症状がみられるようになります。
特徴的な症状に思えますが、
どれもクッシング症候群特有の症状ではありません(*_*)
また、皮膚の変化を加齢性と思ってしまったり、
腹囲膨満を肥満と勘違いしてしまう飼い主さんも多く、
病気の発見が遅れてしまうこともあるので注意が必要です。
では、この病気には何かサインのようなものはあるのでしょうか?
犬の行動や様子に隠れたサイン
Originaled update by : Steven Shigeo Yamada
先ほど症状のお話をしましたが、
クッシング症候群の一番わかりやすい典型的なサインは“多飲・多尿”です。
水をたくさん飲んでいると
「のどが渇いているのかな?」
と思いがちですが、
多飲・多尿の裏にはクッシング症候群だけでなく
さまざまな病気の可能性が隠れています。
また、このサインと合わせて
- 食欲がやたら増えた
- お腹が大きくなってきた
というサインがあればクッシング症候群である可能性はぐんと高くなります。
次に検査方法や治療方法についてみていきます。
検査方法や治療方法は?
多飲や多尿のような症状やサインがあるからといって、
クッシング症候群だと断定することはできません。
そこで、さまざまな検査を行い、
クッシング症候群であることを証明していきます。
上記のような症状があるかどうか確認
好中球や単球の増加、リンパ球の減少、ALP値の上昇、コレステロール値の上昇など
尿比重の低下、蛋白尿など
腫大した肝臓、腫大した副腎などがみられる
これらの検査を行い、
クッシング症候群の可能性が極めて高い場合には
さらにホルモン値を測る検査を行います。
そして検査の結果クッシング症候群だと診断された場合には
治療が開始されます。
治療法は病気を引き起こしている原因によって異なります。
脳下垂体の腫瘍による場合には
内科療法と放射線治療、外科手術(まれ)を、
副腎の腫瘍による場合には外科手術による副腎の摘出を、
医原性の場合には原因となっている薬を徐々に減らしていきます。
これらの治療を行っていても、
病気のコントロールが難しいことも少なくなく、
さまざまな合併症を引き起こしてしまうこともあります。
特に悪性腫瘍の場合には手術を受けても予後が悪いといわれています。
しかし、治療によく反応し、
うまくコントロールができていればすぐに命を落とすことはほとんどなく、
寿命を全うできることもあります。
また、気になる費用ですが、この病気は
- 発症すると生涯にわたって治療が必要になること
- 定期的に検査をする必要がある
- 治療費が高額(内科療法、放射線治療、外科手術のどれをとっても)
なことから、ほぼ毎月数万円単位の費用がかかってしまいます。
とはいえ、治療が遅れれば命にも関わる病気です。
あらかじめ準備をしておくと良いかもしれませんね(^^)
まとめ
いかがでしたか?
なんとなくでもいいので
この病気のことがおわかりいただけたのではないでしょうか。
クッシング症候群も他の病気同様、
早期発見・早期治療が非常に大切な病気です。
最近水を多く飲むようになった、
お腹が大きくなってきたなどのサインを見逃さないよう
日頃から愛犬の様子や行動に注意しておきましょう(^^)/


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